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第9部:小さな相棒
私はポケットに入れていた手紙を取り出した。
私「これを、ですか?」
義夫の姉「ええ」
義母「ちょっと待って、和子さん、あなた何を企んでるの!」
義夫の姉「何もないですよ?ただの朗読会です。さ、由里さん」
私「わ、わかりました…」
私は言われるがまま、義父の手紙を取り出し、朗読した。
手紙
「これは斉藤和彦の遺言書である。
まず、由里さん。これまで、たった一人で私の世話をしてくれてありがとう。バカ息子と千寿子はなんの手伝いもせず、苦労しただろう。
此処から先は、私の小さな相棒が全て教えてくれた話ですが、由里さんは、数々の嫌がらせを息子と千寿子から受けていたようですね。此処まで何もできなくて申し訳ない。
私ができる最大限のことを由里さんに与えます。
まず、私の遺産は全て由里さんに与えます。
家も、お金も何もかも、由里さんに与えます。
これが私に出来る、最大限のお礼です。
由里さん、今まで苦労させて申し訳なかったね。
これからは、自由に、幸せに生きてください。
斉藤和彦」
義父の手紙を読み終えた頃には、私は涙でぐしゃぐしゃだった。
義母「な、何よこれ…」
義夫の姉「雅明くん(息子)が、あなたたちの所業を弟に言ってたんです。ママがいじめられてるから、助けてって」
私「雅明…」
義夫の姉「体の弱い弟が言ったところで、一つ下の階で改善されてるかは分からない。だから親戚が集まったところで、あなた達の所業を暴露して、痛い目にあってっもらおうと思ってね」
義母「嘘よ…こんなの出鱈目だわ!」
旦那「お前も反論しろよ!」
あとがき
義父も息子ちゃんもしっかりと見てたよってことですね!
それほど義母と父の所業はひどいものだったってこと。
自分のお母さんが父親やおばあちゃんにイジメられていたら、助けなきゃってなるよね。
義夫の姉も、よく協力してくれたよね。
それに対して旦那と義母はまだ自分たちに非が無いと思っているみたい…
次回、第10部「虹」
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