インスタで紹介した「あの保育園なら辞退したわよ?」
その第6話~第7話を公開しています!

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【第6話】あの保育園なら辞退したわよ?~義母と夫に倍返し~
近づいてくる娘にリモコンを渡し、テレビでも
見てろと言う夫にものすごく嫌な感情が湧いた。
私「そうは言ってもこのままじゃ生活が成り立たなくなるから」
語気を強めると夫が飲みかけた発泡酒でゴホゴホとむせた。
言い返される事に慣れていない夫は少し慌てる。
夫「でも母さんは」
私「すぐにお義母さんのことを引き合いに出すけどね」
私「そもそもお義母さんが専業主婦をしているのはお義父さんが高給取りだからでしょう?」
私「同じ土俵で戦ってないのよ、私は!」
強く出ると夫は返す言葉がなくなり、居場所なさげに娘に近づいていく。
夫が渡したリモコンですっかりテレビに夢中になっている娘に今度は相手にされずまたダイニングテーブルに戻ってきた。
夫「じゃ俺より稼げるって言いたいわけ?」
会話が成立しないとはこのこと。
夫の下がり続ける収入ではこの先が不安だから、私も働いて二馬力で収入を得ようという話でしょうに。
夫「それができるんならどうぞ」
夫「保育園に入れたらいいじゃん」
返答は受け付けませんというように夫は視線を逸らした。
情けない。
私「じゃ、そうさせてもらうから」
夕食をテーブルに並べながら夫の目を睨んだけれど、こっちを見る気配はなかった。
【第7話・先読み】あの保育園なら辞退したわよ?~義母と夫に倍返し~
珍しく朝方娘がぐずって、おでこを触ると熱っぽい。
体温計を出したり、氷枕を用意していると、玄関からガチャガチャと鍵を開ける音が聞こえた。
お義母さんだ。
最近は毎日我が家にやってくる。
娘のことを可愛がっているようだけれど、見当違いな可愛がり方で娘の方が距離を置きたがっている素振りを見せる。
こんなに朝早く来るのは久しぶりだ。
また寝ていると思って来たんだろう。
もはや侵入だ、こんなのは。
姑「あら、珍しい」
姑「起きてたの」
やっぱり。
寝ていると思って入ってきている。
私「あの、お義母さん」
私「娘が熱っぽいので今日は…」
姑「ほらね」
私(…ほら?)
姑「働きたい働きたいって自分のわがまま通したいみたいだけど」
姑「こうして孫ちゃんが熱出たりしたら仕事にならないでしょ」
もう口もききたくない。
娘のことを可愛がっておきながら熱が出ていると言っているのに小言を優先させるなんて。
無視することを決めてさっさと娘の看病をし始める。
そのあとをついてお義母さんが小言を続ける。
姑「酷いこというのね、典子さんは」
姑「うちの息子ちゃんより稼いでやるって怒鳴りつけたんですって?」
夫は伝書バトの役目すら果たせていない。
聞いた話をそのまま伝えることすらできないわけか。
バカらしくて言い返す気にもならない。
姑「私だってね、大事な息子をバカにされて気分が悪いわ」
姑「やってみなさいよ」
無視。
もう徹底的に無視をすることにした。
姑「でもね、私が認めた保育園じゃなきゃ許しませんから」
認めるだの許すだの、お義母さんが決めることじゃない、絶対に。
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