⑧マザコン夫と意地悪な義母『お前は家政婦のようなもんだから』

マザコン夫と意地悪な義母

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⑦マザコン夫と意地悪な義母『お前は家政婦のようなもんだから』
第6部(前回)の内容はこちら 第7部:離婚届 お通夜まで時間があり、私は一人、机の引き出しを見つめていた。 義父『これは、私が死んでから読みなさい』 義父が初めて私に託したもの…一体何が書かれているのだろうか…。...

 

第8部:シンデレラ

そして迎えたお通夜には、数十人の親戚が参列した。

義父の姉もいた。

 

義父の姉「こんにちは。由里さん」

 

この方は、義父とは正反対で、いつもニコニコしている気さくで優しい性格だ。

 

義父の姉「弟のお世話をしてくれて、ありがとうございました」

「いえ…私は何もしていませんよ」

義父の姉「そんなことないわ。弟には、色々お話を聞いてるから」

 

ニヤリと笑みを浮かべた義父の姉は、ポンっと私の肩に手を置いた。

 

 

お通夜も終え、義母や旦那は、久しぶりに集まった親戚同士で、話に花を咲かせていた。

私は、茶菓子などを用意するのに大忙し。

息子は、テレビで放映されているシンデレラに夢中だった。

そんな時だ、息子が満面の笑みで義母に駆け寄った。

 

息子「お婆ちゃん!この人、お婆ちゃんに似てるよ!」

義母「ん?シンデレラかい?」

息子「シンデレラはまま!このシンデレラを虐めてるのが、お婆ちゃんとパパ!」

義母「え…?」

「ま、雅明!?」

 

爆弾発言をする雅明に私は慌てて、駆け寄る。

 

 

息子「お婆ちゃんとパパ、いっつもままを虐めてるもん」

旦那「雅明、何言ってるんだ!」

息子「夏祭りもママを除け者にしたし、お家の家事も全部ままに任せてばかりじゃん。僕、ちゃんと見てるよ、二人がママのこと虐めてるの」

義母「ちょっとまーくん、お婆ちゃんそんな嘘言われたら泣いちゃうよ?」

息子「嘘じゃないもん。パパはママのこと叩いてたよ」

 

二人の顔がサーッと青ざめる。

 

息子「ち、違いますよ?これは何かの間違いです!なあ!」

 

旦那は騒然とする親戚たちに弁解し、私に同意を求めるが、私は混乱して何もいえなかった。

そんな中、義父の姉がそっと息子のそばに寄ってきて、ポンっと頭を撫でた。

 

義父の姉「ふふふ…雅明くんはかっこいいねえ。ママを守る勇者さんだ」

息子「うん。お爺ちゃんと約束したんだ。ママを守るって」

 

義父の姉は、そっと私に視線を移した。

 

義父の姉「由里さん、弟から、手紙とか、もらってない?」

「え、もらってますけど…」

 

手紙をもらっていると言う事実に、旦那と義母は目を丸くする。

義父の姉「その手紙、今読んでみたらどう?」

 

あとがき

息子ちゃんーーー!!って叫びたくなるほど息子ちゃんの行動に拍手を送りたい!!

子供はしっかりと親の事を見ているというけれど、これって結構ほんとなんですよね。

何も分からないというのはウソ。実は子供なりにしっかりと大人の感情や異変に気付くもの。お母さんとなれば特に。

義母と夫は自業自得ですね!

 

次回、第8部「小さな相棒」

 

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