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そして、迎えた花火大会当日。
私「よしっ、はっぴ似合ってるよ」
息子「かっこいい?」
私「うん、かっこいいかっっこいい!」
息子「えへへ」
嬉しそうに笑みうかべる雅明を、義母がソファからよんだ。
義母「まーくん、ちょっとおいで」
息子「ん?」
義母「此処がよれてるわ」
そういうと、義母はいましがた綺麗に着せたはっぴの前をほどいた。
どこにもシワなんてないし、綺麗に着せていたのに…完全に嫌がらせだった。
義母「はい、これで完璧!さっきより男前になったわよ」
息子「ん?ありがと」
私「ありがとうございます」
義母「はっぴの着せ方くらいちゃんと覚えててくださいね?」
私「はい、そうですね」
義母は私に見せた冷たい表情とは正反対の温かい表情を雅明に向けた。
義母「さ、じゃあお父さんと行こうか」
息子「はっぴ、お爺ちゃんにも見せてくる!」
義母「もうすぐで時間だから、急ぐんだよ?」
息子「うん!」
雅明はパタパタと2階に上がっていった。
雅明はよくお義父さんと部屋にこもって話をしている。
なんの話をしているかはわからないが、雅明が楽しそうだし、特に気にも留めなかった。
すると、部屋の奥から夫があくびをしながら現れて、私の前に手のひらを出した。
旦那「なあ、今日の花火大会のお金、頂戴」
私「え、この前ちゃんと渡したでしょ?」
旦那「もう使った」
私「何に!?」
旦那「パチンコ」
私「え!?」
私の声に、夫は鬱陶しそうに顔を歪ます。
旦那「いいだろ、たまには。俺だって毎日頑張ってるんだし」
私「けど、私もいっぱい我慢してて…」
義母「あなたが我慢するのは当たり前でしょ?我慢したくないなら今すぐ離婚すればいいじゃない」
もう、何もかも限界で、私はつい口を滑らせた。
私「親権をくれるなら…今すぐにでも離婚したいですよ」
旦那「は?」
夫の低い声に、しまったと後悔した時には遅かった。
私の頬に鈍い痛みが走った。
