インスタで紹介した「冷凍食品とか無理だから~冷食は手抜き?~」
その第25話~第26話を公開しています!

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【第25話】冷凍食品とか無理だから~冷食は手抜き?~
結局、夫は親戚もたくさんいる会場に居続けることはできなくなり、義母と同じように先に帰ることになった。
会場は私に同情するような空気になり、ひとまずお開きなった。
しかし、今日の集まりは義父の誕生日だった。
そんな雰囲気を壊してしまった…当時は怒っていたために何も考えることができなかったが、後になって義父にとても申し訳なく感じていた。
(やっちゃった…)
誕生日会の後始末。食器を洗いながら、罪悪感の様な感情に苛まれ、落ち込んでいた。
娘ちゃん「ママ…」
スカートの裾を引っ張り、娘は私のことを心配してくれていた。
すると、ふと肩を叩かれた。
振り向いたらそこには義父がいた。
義父「典子さん、大変だったね。」
私「お義父さん…!」
水道の水をキュッと締め、振り返って深く謝った。
私「誕生日会、台無しにしてしまって本当に申し訳ありません!」
義父「いやいや、そんなことはどうだっていいのさ。集まりはいつだってできるしね。それより、気づいてあげられなくてごめんね。うすうすと義母や夫とあまりうまく行ってないようにも思えていたんだが、あそこまで義母と息子が典子さんにひどい扱いをしているとは思わなかった。気づいてあげられなくて本当にすまない。」
義父の謝罪に、我慢しようと思っていた涙が自然と溢れ出た。
慌てて手でふき取ったが、後から後からあふれてくる。
義父「妻の暴力の話も初めて聞いたよ。腕は大丈夫かい?本当に申し訳なかった。妻からはしっかりと謝罪させるから、今はこの通りだ」
義父が代わりに頭を下げてくれて、私はあわてて静止した。
義父「当面の間、妻は典子さんのところには行かないようにさせる。
先ほどの息子の問題もあると思う。おそらくは離婚も考えているだろう。そのあたりは、典子さんの好きにするといいと思う。残念だが、離婚した場合には、息子にはしっかりと養育費を払わせるから安心してくれ。離婚せず、このまま頑張るつもりなら、私が二度とこんなことにならないようにサポートに回ろう。だから、これからのことはゆっくり決めるといい。」
そう言ってニコッと笑い、義父は部屋に戻っていった。
私は誕生日会を台無しにしたのに、義父はそのことなど一切何も言わず、私の事ばかり考えてくれていた。
離婚についても、私にとってはすごくありがたい話だった。
そして1ヵ月の月日が過ぎたーー
【第26話・先読み】冷凍食品とか無理だから~冷食は手抜き?~
そして1ヵ月の月日が過ぎた。
結局、私は旦那とは離婚しなかった。
ぶっちゃけ、義父もあのように言ってくれていたし、離婚してスッと楽になる方法もあった。娘への悪影響も無くなるしね。
しかしあの後、夫には「義母」という最大の味方がいなくなったせいか、私に反抗したりすることはなくなった。その上、やたら家事掃除を手伝うようにもなった。
最初は不倫とかしてて、それを隠そうかとしていたのかと思ったが、そうではないらしい。私が「離婚」を考えてることを明言した後、単純に離婚したら自分の給料だけでは自立できないことを感じ取ったそうだ💧
私は、餃子の件があってから夫に対しては完全に塩対応。娘ちゃんに限っては夫の前では笑わなくなった。だが、それも最近、娘ちゃんは「もう、仕方ないなぁ」なんて言葉をいっちょ前に使って夫の相手をするようになった。
家庭内では上下関係が完全に逆転したw だけど、娘ちゃんが心を許したのなら、、もうしばらくは一緒にいてもいいのかなと思った。
義母もすっかりと大人しくなって、あのあと義父と一緒に謝罪に訪れて以来、音沙汰が無い。あれだけ、早朝毎日のようにウチに襲撃してきたのに、義母のドンドンといった足音はパッタりと聞こえなくなった。
義父の誕生日の件で、義母は相当凹んだらしい。
なにせ、義父の誕生日の会だったから親戚とか知り合いとか友人とか、たくさんの人が集まっていた。そんな中で「嫁いじめ」のようなことが明らかになったら、周りの目も冷たくなるのは当然だった。
最近は少し瘦せたとのこと。逆に少し心配になった…が、良い薬だと思って放っておくことにした。
そして、毎日の料理だが、朝の弁当作りなどはすべて、夫に任せることにした。
私「仕事を終えて、キャバクラに行く余裕もあるんでしょ?なら、自分で弁当作りなさいよ。もちろん、娘ちゃんの分もね」
娘「わたしの分もね!」
夫「はいはーい!作ります!💦」
旦那はあれ以来、よく台所に立つようになった。
しかしほんと、娘は誰に似たんだかw
離婚はしなかったけど、まぁこれで、私も少しだけ生活が楽になると良いかなって思ってる。
ああ、そうそう、夫にお弁当を作ってもらう時は、私の大嫌いなこの言葉をかけておかないといけないんだった。
「あ、私、お弁当に冷凍食品とか無理だから。よろしくね✨」
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