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【2話】義母の楽しみはお菓子作りが苦手な私への嫌がらせ
男性👦
「これ、水、よかったら」
差し出されたら水を、
私はありがたく受け取った。
私👩
「ありがとうございます、だいぶ楽になりました」
男性👦「良かった」
仏頂面だった男性は、
一瞬、フワッと笑みを浮かべた。
ドクンッと高鳴る鼓動に、
すぐにそれが恋だと気づいた。
私👩
「あ、あの…」
ありがちな展開だが、
私はお礼に今度食事に行こうと提案した。
これが、夫との出会い。
寡黙であまり笑わないが、優しくて
人情溢れる所に惹かれたのだ。
私たちは、二年ほどお付き合いをして、
昨年結婚した。
そして今、私は彼の死んだ義父から受け継いだ
和菓子屋のお手伝いをしている。
私👩
「よっこいっしょ!」
夫👦
「腰を痛めるから、薄力粉は俺が運ぶよ。
そこの皿を洗っててくれるか?」
私👩
「ごめん、ありがとう」
夫が私から薄力粉を受け取り、倉庫に
向かうのと入れ違いに、一人の女性が
キッチンに入ってきた。
義母👽
「典子さん、お疲れ様」
女性はニコリと暖かい笑みを浮かべた。
私💦(うわ…)
暖かい笑みとは正反対に、
私の背には冷や汗が伝っていた。
私👩「お義母さん…お疲れ様です」
キッチンに現れたのは夫の義母。
私と同じく店の手伝いをしてくれている。
義母👽
「毎日お手伝いありがとうね。助かるわ」
私👩
「いえいえ、当たり前のことですよ」
義母👽
「そう言っていただけると、有り難いわ…
そういえば、さっきショーケースの方に
行ったのだけれど…」
義母は私をショーケース前に
連れて行くと、どら焼きを指した。
義母👽
「和菓子の陳列をもう少し丁寧に
してくださらない?
これ、少し斜めになってる」
私👩
(はじまった….)
私👩
(見た目は綺麗に並べられているように
見えるんだけど、ここで言い返すのは
得策じゃないよね…)
私はどら焼きをショーケースからだし、
全て一から並べた。
義母👽
「あとそれと、この中にある和菓子、
全部並べ直しといてくださいね」
私👩
「・・・え?」
ショーケースの中には二十種類以上の
和菓子が並べられていた。
流石の私も反感の声を漏らしてしまい、
義母はキッと冷たい目線で私を見る。
義母👽
「なんです?小学生でもできる陳列も
儘ならない貴女が悪いんでしょう?
もう良いわ、私がやります」