【1話】義母の楽しみはお菓子作りが苦手な私への嫌がらせ~老舗和菓子屋の意地悪な義母~

義母の楽しみはお菓子作りが苦手な私への嫌がらせ

👩私
「先週頼んでた薄力粉が届いたから、
そこに置いておくね」

👦夫
「早いな、もう届いたのか。
ありがとう。」

 

私の名前は田中典子。

一年前に、老舗の和菓子店に
嫁いできた。

夫が店の店主を務め、
私はその手伝いをしている。

 

夫との出会いは、
立食形式で開催された同窓会だった。

👩私
「ごめん…少し気分が悪いから、
外の空気吸ってくるね」

👧友達「大丈夫?付いていこうか?」

 

👩私
「いいよいいよ、また後で合流する」

昔から人が多いところは苦手だった。

体調がすぐれず、
少しフラフラしながら
覚束無い足取りで歩いていた時だった。

 

👦男性「おっと…」

👩私「きゃっ…ご、ごめんなさい!」

👦男性「大丈夫?」

 

ドンッと男性の背中に
ぶつかってしまった。

慌てて目の前を見ると、
男性の胸元は飲み物で濡れていた。

 

👩私
「ほんと、ごめんなさいっ…」

👦男性
「俺は大丈夫だから。
はやく外に行くといい。
顔色が悪い。」

👩私「あ…」

 

男性は私の手を引いて、
人気の少ない外に向かった。

👦男性「ここならゆっくり休めるだろう」

👩私「あ、ありがとうございます」

 

👩私
(こんな優しい人、いたかな…?)

違うクラスだったのかな…。
私はその男性に見覚えが無かった。

ただ、助けてほしい時に
気遣ってくれたことは素直に嬉しかった。

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